PROLOGUE

第2回目のゲストはアンちゃん=菅原諒彦(まさひこ)さんです。
僕が体を酷使した時に、
真っ先に足を運ぶ「駆け込み寺」。
これまで、いろんなマッサージを受けてきたけど、
「悪いところを見付けてとことん治す」という
アンちゃんの熱意にはいつもいやされます。
大島から茅ヶ崎まで遠泳を達成した後も、
「体がボッコボコでガッチガチでヤバい。終わらねえ」と笑いながら、
いつまでも向き合ってくれました。
屈強な見た目ながらも、メローで朗らか。
だけど、自分が納得する施術をとことん突き詰めようとする。
その内にある「ストロングハート」の正体を探ってみました。


● ゲスト = 菅原諒彦 さん
● 聞き手 = 鈴木一也

PART03.逆境があったからこそ、感謝の気持ちを

Photo/Jully

――

整体の道に入って20年経ちますが、今のアンちゃんの人生の目標は何ですか。

菅原

サーフィンは完全に極めたわけじゃないけど、ある程度奥は見えた。今度は整体で極めてみたい。どんな方が来ても、どんな症状でも、治してあげたい。2番目の目標ができたね。サーフィンって、自分がいい波に乗りたいだけでしょう。

――

そうですね。

菅原

「いい波、乗りてぇ」。それだけで皆満足でしょ。それがある程度、達成できたからさ。サーフィンに対しては、もうやり残したことがないの。だから、今度はこっちに全部振り切って、全神経、全目標、全部を持ってこようと思って、集中している。

――

そのモチベーションはどこからくるんでしょうか。

菅原

自分が体を壊したから、壊した人の気持ちがすごくわかる。坐骨神経痛の人がいっぱいくるけど、皆の気持ちがわかる。「治してあげたい」の一心でやっているから、相手に伝わるみたい。もう全身触って伸ばしてあげたい、という気持ち。特に悪いところは時間をかけて、たっぷりやってあげる。皆さんの笑顔、感謝されることがモチベーション。「ありがとう、良くなりました」「息子が良くなりました」とかさ。感謝されると、こっちも感謝になるよね。

――

アンちゃんの温かいキャラクターは高齢の患者さんにも人気がありますよね。

菅原

高齢の方はオレのこと大好きみたい。分け隔てなくしゃべるからね。高齢の方は構えるからさ。様子を見ながら、話をするし。子どもと老人には人気があるんだ。若い女の子にはあまり人気がないけど(笑)。

――

アンちゃんが若いころは人気があったから、もういいんじゃないですか(笑)。先ほどの話に戻りますが、整体を極めるという目標までには、どれくらい時間がかかるのでしょうか。

菅原

死ぬまでじゃない? とことん追求しないと、つまらないじゃん。下調べして追求して、いろんな人とコンタクトしてやらないと、ディープな部分が見えてこないよね。そうしないと、つまんねえよ、何でも。

――

アンちゃんは、性格的に何でものめり込んでしまう。

菅原

そう、のめり込んじゃう、ハマっちゃう。サーフィンでも、気に入った波があると毎日でも通っちゃうしね。施術のおかげで、毎日、指が折れそうになるけど(笑)。

――

ですが、骨太でグローブのような手ですね。

菅原

10年か20年かけて、鍛えて壊れない手を作ったからね。サーフィンのパドルと一緒。パドリングをいっぱいすれば、いっぱい乗れるじゃない。パドリングをしないで乗ろうとしているヤツが多いからさ。パドリングしかないでしょう、サーフィンって。

――

座右の銘は「行き当たりばったり」だそうですね。

菅原

そう「行き当たりばったり」。臨機応変に対応できないと、行き当たりばったりではないわけよ。整体は臨機応変っていう方が少ないよね。マニュアルばっかりでさ。本当は患者に合わせて瞬間でパッと変えないとさ。サーフィンだってそうじゃん。瞬間判断だもんね。それができるから、すごく助かる。

――

これまでお話を聞いていると、やはりアンちゃんにサーファーというバックグランドがあるから、整体師としてゴッドハンドと呼ばれる存在になっているんだろうな、と感じます。

菅原

オレ、しつこいし諦めないから。サーフィンって、諦めない心じゃん。ビッグウェーブだって諦めなければ乗れるもんね。諦めちゃう人、多いからさ。

――

今日は楽しい話を、たくさんお聞きできました。どうもありがとうございました。

Photo/Pero Text/SAN-O PRODUCTIONS

TO BE CONTINUED
2026/01/20